大人しやか(読み)オトナシヤカ

デジタル大辞泉 「大人しやか」の意味・読み・例文・類語

おとなし‐やか【大人しやか】

[形動][文][ナリ]
性質態度が落ち着いていて穏やかなさま。「大人しやかな話し方」
大人びているさま。
「あけて御覧ずれば…と、よに―に書き給へり」〈平家一二
年長者らしくしっかりしているさま。
容儀事柄―にて、大将軍なりとぞみえし」〈保元・上〉
[類語]静か内気弱気引っ込み思案気弱内弁慶陰弁慶臆病大人しいこわがり小心小胆怯懦怯弱意気地なし小心翼翼弱腰薄弱惰弱柔弱軟弱優柔不断やわやわ弱弱しい女女しい弱音を吐く・音を上げる悲鳴を上げる・気が弱い腰が弱い煮え切らない肝が小さい・肝っ玉が小さい・温順柔順従順温柔温良順良素直穏和おだやか物静か控えめ優しい・内向的・人見知りしんねりむっつりシャイ心静か安らか安穏のどか悠長悠然悠悠悠揚浩然どっしり気長伸び伸び伸びやかのんびり屈託無い自然体のんどり

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精選版 日本国語大辞典 「大人しやか」の意味・読み・例文・類語

おとなし‐やか【大人やか】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「やか」は接尾語 )
  2. 年長者らしいさま。年長者らしく思慮分別のあるさま。
    1. [初出の実例]「あはれおとなしやかならむものの、聖の行きあはん所まで六代をぐせよ」(出典:平家物語(13C前)一二)
  3. こどもが、一人前おとなのようであるさま。おとなびたさま。
    1. [初出の実例]「『西方極楽に往生し、父御前と一蓮に生れあひ奉らんと思ふべし』とおとなしやかに宣へば」(出典:保元物語(1220頃か)下)
  4. 温順なさま。穏当なさま。落ち着いてしとやかなさま。
    1. [初出の実例]「此義も、をとなしやかなれども、故郷への伝語ならば、妻子にこそ、云い伝えつらう」(出典:三体詩幻雲抄(1527))
    2. 「『もう十九になりますの』とおとなしやかに答へた」(出典:星座(1922)〈有島武郎〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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