栄耀(読み)エヨウ

デジタル大辞泉 「栄耀」の意味・読み・例文・類語

え‐よう〔‐エウ〕【×耀】

えいよう(栄耀)」の音変化。
「禅宗坊主だって、是よりは口に―をさせて居るだろう」〈漱石坊っちゃん

えい‐よう〔‐エウ〕【栄×耀】

大いに栄えて、はぶりのよいこと。えよう。「栄耀におごる」「栄耀を図る」
ぜいたくをすること。えよう。「栄耀の限りを尽くす」

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精選版 日本国語大辞典 「栄耀」の意味・読み・例文・類語

えい‐よう‥エウ【栄耀・栄曜】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 栄えて世に時めくこと。晴れがましく結構なこと。えよう。
    1. [初出の実例]「風霜日夜積、栄曜待何時」(出典凌雲集(814)言志〈淡海福良満〉)
    2. 「隠岐の御所は末代の賢主明王にて、諸道を起し栄耀(エイヨウ)目出く御坐事申計なりしかば」(出典:米沢本沙石集(1283)六)
    3. [その他の文献]〔曹植‐王仲宣誄〕
  3. ( 形動 ) ぜいたくなこと。また、気まま勝手なさま。えよう。
    1. [初出の実例]「ゑいようにぶいくせられたるしきしんよりも、こなされたる身はなをよろこぶべし」(出典:こんてむつすむん地(1610)一)

え‐よう‥エウ【栄耀】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「えいよう」の変化した語 )
  2. 栄えて世にときめくこと。晴れがましく結構なこと。
    1. [初出の実例]「この間の狩をばゑようの狩と思し召すや」(出典:義経記(室町中か)八)
    2. 「生れながら栄耀(エヨウ)にて、民の艱苦をしらざる人は」(出典:集義和書(1676頃)一六)
  3. ( 形動 ) ( ━する ) 栄華に乗じて増長すること。ぜいたくなこと。また、気まま勝手なさま。
    1. [初出の実例]「ゑようの振舞ひつかまつり」(出典:仮名草子・竹斎(1621‐23)下)

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普及版 字通 「栄耀」の読み・字形・画数・意味

【栄耀】えいよう(えう)

栄華。魏・曹植〔雑詩、六首、四〕時俗、朱顏を(うと)んず 誰(た)が爲にか齒を發(ひら)かん 俛仰して(とし)將(まさ)にれんとす 榮久しくは恃み

字通「栄」の項目を見る

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