灌仏(読み)カンブツ

デジタル大辞泉 「灌仏」の意味・読み・例文・類語

かん‐ぶつ〔クワン‐〕【×灌仏】

仏像香水こうずいを注ぎかけること。また、その仏像。浴仏
灌仏会かんぶつえ」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「灌仏」の意味・読み・例文・類語

かん‐ぶつクヮン‥【灌仏】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 仏語。仏像に香水をそそぎかけること。浴仏。また、その仏像。
    1. [初出の実例]「太子像并灌仏之器一具及説仏起書巻一篋度」(出典:醍醐寺本元興寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平一九年(747))
    2. [その他の文献]〔南史‐劉敬宣伝〕
  3. かんぶつえ(灌仏会)」の略。《 季語・春‐夏 》
    1. [初出の実例]「請律師伝灯大法師位静安於清凉殿、始行灌仏之事」(出典続日本後紀‐承和七年(840)四月癸丑)
    2. 「灌仏の比(ころ)、祭の比〈略〉世のあはれも人の恋しさもまされ」(出典:徒然草(1331頃)一九)

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