混雑(読み)コンザツ

デジタル大辞泉 「混雑」の意味・読み・例文・類語

こん‐ざつ【混雑】

[名](スル)
物事が無秩序に入りまじること。
「かかる―せる原理を以て」〈西田・善の研究
たくさんの人が集まって込み合うこと。「人と車で混雑する観光地
もめごとがあること。ごたごたすること。また、いざこざ
「教授会議や何ぞで、何か問題が―して来て」〈鴎外・魔睡〉
[類語]人込み雑踏ラッシュ込む込み合う立て込むごった返すひしめくひしめき合う

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「混雑」の意味・読み・例文・類語

こん‐ざつ【混雑】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 事柄が雑然といりまじること。いり乱れること。こんぞう。
    1. [初出の実例]「仏魔人畜総混雑、天然業果始須驚」(出典:狂雲集(15C後)寛正二年餓死)
    2. [その他の文献]〔北史‐柳慶〕
  3. 多くの人が雑然とまじりあって、思うように行動できなくなること。こみあうこと。
    1. [初出の実例]「此繁昌な、京江戸大坂のごとき大都会では、往来の混雑(コンザツ)、おし合ひ、へしあひ」(出典:談義本・教訓雑長持(1752)二)
  4. ごたごたすること。もめること。とりこみ。
    1. [初出の実例]「米次郎が方に種々の、混雑ありとも知られざれば、此程絶て音信なきを」(出典:人情本・閑情末摘花(1839‐41)四)
  5. 違うものを同じものだと誤認すること。また、ちがうものか同じものかわからなくなること。混同
    1. [初出の実例]「日本国大不列顛国和親約定副章〈略〉日本奉行所にても、混雑等起し、又は条約書の大意を以て、口論が間敷義無之様可心附候」(出典:幕末御触書集成‐三・安政二年(1855)九月八日)

こん‐ぞう‥ザフ【混雑】

  1. 〘 名詞 〙 まじりあうこと。また、そのもの。混合。こんざつ。〔色葉字類抄(1177‐81)〕

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普及版 字通 「混雑」の読み・字形・画数・意味

【混雑】こんざつ

こみ合う。

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