水力(読み)スイリョク

デジタル大辞泉 「水力」の意味・読み・例文・類語

すい‐りょく【水力】

水の力。水の勢い
動力として利用される水の運動エネルギー位置エネルギー
[類語]パワー引力万有引力斥力重力無重力無重量揚力浮力動力推力惰力弾力表面張力向心力求心力遠心力火力風力原子力電力磁力

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「水力」の意味・読み・例文・類語

すい‐りょく【水力】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 水の力。水の勢い。すいりき。
    1. [初出の実例]「臼杵は〈略〉水車を用ゐ水力を仮るものあり」(出典:小学読本(1874)〈榊原・那珂・稲垣〉二)
  3. 水の運動エネルギー位置のエネルギーを変換して得られる動力。
    1. [初出の実例]「次に水力仕掛の器械場に至る」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「水力」の意味・わかりやすい解説

水力
すいりょく
water power; hydraulic power

高い位置にある水は,その高さに比例するだけの位置のエネルギーをもっている。この水が落ちるときは運動のエネルギーを外部に与える。このような水のエネルギーを利用したときの動力を水力という。落下する水の勢いでタービンを回し,電力を得る水力発電はその典型的な例である。また位置エネルギーを高さで表わした値をヘッドという。最近は人為的に高圧をかけた水を細隙孔 (スリット) から噴出させ,そのエネルギーで石やコンクリートなどを切る水力工法があるが,これは高圧にするため圧縮ポンプなど別の動力が必要なので,上記の意味の水力ではない。しかし水圧機械などとともに,水を用いる意味で広義には一種の水力利用である。水タービン,水圧機械,ポンプ類などを総称して水力機械という。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android