径庭(読み)ケイテイ

デジタル大辞泉 「径庭」の意味・読み・例文・類語

けい‐てい【径庭/×逕庭】

《「径」「逕」は小道、「庭」は広場の意》二つのものの間にある隔たり。懸隔
「先天的にゆべからざる巨大な―があるらしかった」〈谷崎・神童〉
[類語]距離懸隔隔たり開き

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精選版 日本国語大辞典 「径庭」の意味・読み・例文・類語

けい‐てい【径庭・逕庭】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「径」「逕」は狭い路、「庭」は堂前の広場 ) 二つのものが大きくかけはなれていること。かけへだて。へだたり。相違。懸隔。
    1. [初出の実例]「余妙年時曾見此書而称其窺南華之一斑而与尋常俳優悦人之書大有逕庭」(出典談義本・田舎荘子(1727)跋)
    2. 「始身を起せる境界に於て、尋常卑賤の者と、大(おおい)なる逕庭(〈注〉チガイ)なかりき」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉二)
    3. [その他の文献]〔荘子‐逍遙遊〕

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普及版 字通 「径庭」の読み・字形・画数・意味

【径庭】けいてい

こみちと庭と。大いにへだたるもの。清・銭謙益〔永豊程翁七十寿序〕此れ(よ)りて之れをるに、太の其の子にふるは、石君に(くら)べて、豈(あ)に徑らざらんや。

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