哀歌(読み)アイカ

デジタル大辞泉 「哀歌」の意味・読み・例文・類語

あい‐か【哀歌】

悲しい気持ちを表した歌。悲歌エレジー
[類語]エレジー悲歌

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精選版 日本国語大辞典 「哀歌」の意味・読み・例文・類語

あい‐か【哀歌】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 悲しい心情を表わした詩歌。悲歌。エレジー。
    1. [初出の実例]「今は落魄と作て、舞台に哀歌を歌ふ」(出典:御伽草子・李娃物語(室町時代小説集所収)(室町末))
    2. [その他の文献]〔荘子‐天地〕
  2. [ 2 ] ( 原題[ラテン語] Lamentationes ) 「旧約聖書」中の一編。五章から成る。預言者エレミヤエルサレム荒廃を嘆いて歌ったものと伝えられるが、別人の作とされている。エレミヤ哀歌

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普及版 字通 「哀歌」の読み・字形・画数・意味

【哀歌】あいか

なげき歌う。〔荘子天地子貢~曰く、孔丘の徒なりと。圃を爲(つく)る曰く、子は夫(か)の學以てに擬し、於于(をう)(媚佞)して以て衆を蓋(おほ)ひ、獨り弦し哀歌して、以て名聲天下に賣るに非ずや。~子け。吾が事を乏(やぶ)る無(なか)れと。

字通「哀」の項目を見る

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「哀歌」の意味・わかりやすい解説

哀歌
あいか
Lamentation

『旧約聖書』の一書。ギリシア語に訳されたときから、本書は「エレミヤの哀歌」とよばれ、預言者エレミヤの作とされてきたが、本来は五つの嘆きの歌を集めたもので、彼の作ではない。歌はいずれも、紀元前587年のエルサレム陥落とユダ王国滅亡を歌ったものである。第2の歌(2章)と第4の歌(4章)は描写も具体的で、王国滅亡直後に書かれたものであろう。第3の歌(3章)だけは一人称単数で、王のような指導者が自ら詠んだ形式をとっている。また第5の歌(5章)以外は、それぞれ「いろは歌」の形式になっている。本書は苦痛に満ちた民族受難を語り、救いを求める神への祈りを記し、亡国後のユダヤ人の気持ちを示す貴重な文献である。

[木田献一]

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デジタル大辞泉プラス 「哀歌」の解説

哀歌(エレジー)

日本のポピュラー音楽。歌はシンガーソングライター、平井堅。2007年発売。同年公開の映画「愛の流刑地」の主題歌。

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