天井の高さが2層以上に達している部屋あるいは内部空間をいう。通常,上階からいちばん下の階が見おろされるようになっている場合が多い。日本の伝統的な空間においては,空間の水平性が強いのであまり用いられず,民家の土間上部にその例を見る程度であるが,空間の垂直性を好んだ西洋建築においては,その例は広く見受けられる。日本でも,明治以後洋風建築の移入とともに一般化した。入口を入って,建物の中央に設けられたホールが,上部吹抜けになっているのが,その典型例である。近代建築においては,住宅の居間の吹抜けから,超高層オフィスビルの中央ロビーの吹抜けに至るまでさらに広く用いられている。その理由としては,高密度になった都市において貧弱なものとなった建物周辺の外部空間を,内部の吹抜けによって補おうとする意図とともに,水平方向だけでなく垂直方向にも空間を構成することを好む,近代の美意識もあげられよう。
執筆者:香山 壽夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...
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