取沙汰(読み)トリザタ

デジタル大辞泉 「取沙汰」の意味・読み・例文・類語

とり‐ざた【取(り)沙汰】

[名](スル)《古くは「とりさた」》
あれこれとうわさすること。また、そのうわさ。「とかくの取り沙汰がある」「世間取り沙汰する」
取り扱って処理すること。
軍勢兵粮ひゃうらう已下いげの事―しける衆の中へ」〈太平記・一七〉
[類語](1評判風聞風説風評風声ふうせい風の便り世評下馬評巷説こうせつ浮説流説流言飛語流言飛語虚説空言俗言前評判デマゴシップ

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精選版 日本国語大辞典 「取沙汰」の意味・読み・例文・類語

とり‐ざた【取沙汰】

  1. 〘 名詞 〙 ( 古くは「とりさた」 )
  2. 取り扱って処理すること。とりさばき。とりまかない。処置
    1. [初出の実例]「かの里や局などの女房など、かみしもの事ども、とりざたすべき由承りて仕うまつり」(出典:今鏡(1170)八)
  3. 世間でうわさをすること。また、そのうわさ。世上の評判。
    1. [初出の実例]「セジャウノ torisata(トリサタ)デ ゴザッタ」(出典:天草本平家(1592)三)

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