俯仰(読み)フギョウ

デジタル大辞泉 「俯仰」の意味・読み・例文・類語

ふ‐ぎょう〔‐ギヤウ〕【×俯仰】

[名](スル)
うつむくことと仰ぎ見ること。見回すこと。
権貴顔色を―し」〈東海散士佳人之奇遇
立ち居振る舞い。起居動作。
「―今昔こんせきの感に堪えず」〈紅葉・二人女房〉

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精選版 日本国語大辞典 「俯仰」の意味・読み・例文・類語

ふ‐ぎょう‥ギャウ【俯仰】

  1. 〘 名詞 〙 うつむくことと仰ぐこと。転じて、たちいふるまい。起居動作。
    1. [初出の実例]「進退紫宸、俯仰丹」(出典三教指帰(797頃)上)
    2. 「俯仰時を失ひて、礼容みだるるに至りぬ」(出典:山鹿語類(1665)二一)
    3. [その他の文献]〔礼記‐楽記〕

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普及版 字通 「俯仰」の読み・字形・画数・意味

【俯仰】ふぎよう(ぎやう)

おきふし。しばらく。みまわす。晋・王羲之〔蘭亭集の序〕夫(そ)れ人の相ひ與(とも)に一世に俯仰する、或いは(こ)れを懷(くわいはう)(心の思い)に取りて一室晤言(ごげん)し(向かいあって話す)、或いは託するに因寄して、形骸(けいがい)の外に放浪す。

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