余計(読み)ヨケイ

デジタル大辞泉 「余計」の意味・読み・例文・類語

よ‐けい【余計】

[名・形動]
物が余っていること。必要な数より多くあること。また、そのさま。余り。余分。「一人分切符が余計だ」
普通より分量の多いこと。程度が上なこと。また、そのさま。たくさん。「いつもより余計に食べる」「人より余計苦労をする」
必要な度を超えてむだなこと。また、そのものや、そのさま。「余計なことまでしゃべる」「余計なお世話だ」
[副]程度・分量がさらに増すさま。もっと。なおさら。「前より余計痛くなった」「そんなことを聞くと余計心配になる」
[類語](1余り残り残余残部残物余剰剰余余分余裕端数おこぼれはした半端ざん/(3余分蛇足だそく不必要不要不用無用無益無駄むだ無くもがなあらずもがな駄目台無しふいおじゃん空中分解挫折くたびれもうけおしまいわやパンクぼつあだいたずら徒労不毛無駄足無駄骨無駄骨折り骨折り損不経済二度手間無にする無になる無に帰する水泡に帰する水の泡/(なおさらなおさらにますます一層もっといよいよよりも少しもう少しずっと一段と弥が上にあと未だ然ももう今一つもう一ついまいち今少しもそっとぐっとぐんとましていわんや数段段違い層一層しのぐうんとだいぶ余程遥かひとしおうたた尚尚なおなおなお以て更なるひときわいや増すなお且つかてて加えてそれどころそればかりかしかのみならずのみならず加うるにおまけにまた且つまた且つこの上その上しかもさてはさなきだに

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「余計」の意味・読み・例文・類語

よ‐けい【余計・余慶】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「余慶」から転じた語。「計」は後に当てたもの )
  2. 物の余ること。一定数量より多くあること。また、そのもの。あまり。余分。
    1. [初出の実例]「典座がかいをにてくわせたぞ、かいのよけいあるを僧衆まらせたぞ」(出典:玉塵抄(1563)一四)
  3. ( 形動 ) 他の物、他の場合などに比べて程度がさらに上であるさま。副詞的にも用いる。
    1. [初出の実例]「木を買へば、木の代ばかりも、それより余慶かかる」(出典:浮世草子・立身大福帳(1703)七)
    2. 「自分が厭になる一方女がよけい美しく見えて来た」(出典:雪国(1935‐47)〈川端康成〉)
  4. ( 形動 ) 必要の度を越えて、無益であること。無用であること。ない方がよいのに、あること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「いはば余計なことでござる」(出典:交易問答(1869)〈加藤弘之〉上)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android