ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サザランド」の意味・わかりやすい解説
サザランド
Sutherland, Efua
[没]1996.1.2.
ガーナの女性劇作家,詩人,児童文学作家。英語で執筆。ガーナで教員養成所を出たのちイギリスに留学,ケンブリッジのホマートン・カレッジで教育学を,ロンドン大学東洋アフリカ研究所で言語学を学んだ。1950年代初めに帰国,1954年にアメリカ黒人と結婚,数々の文化活動に参加し始めた。1957年ガーナ作家協会の設立に尽力,1959年文芸誌『オキエアメ』Okyeameを創刊。ロックフェラー財団とガーナ芸術評議会から援助を受けてガーナ大学に実験劇場ガーナ・ドラマ・スタジオを設立。アフリカ文学や演劇の調査研究,ガーナ大学の移動劇団クスム・アゴロンバ Kusum Agorombaの指導,多数のシナリオの執筆や上演,短編の発表などの活動を行なった。1960年代には『エドゥファ』Edufa(1967),3幕物の『フォリワ』Foriwa(1967)など,アフリカの伝統とヨーロッパ式の現代生活との衝突を扱った代表作が上演された。そのほか児童文学にも関心をもち,『ハゲタカ! ハゲタカ!』Vulture! Vulture!(1968),『タヒンタ』Tahinta(1968)などのリズム演劇,『アフリカの遊び時間』Playtime in Africa(1960),『道路づくり』The Roadmakers(1961)のような絵物語をつくった。(→アフリカ文学)
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