ドイツの物理学者。ノイシュタットの生れ。ミュンヘン,エルランゲン両大学に学ぶ。1906年放電研究で学位を取得,同年渡英し,マンチェスター大学助手となる。翌年E.ラザフォードが教授として着任,08年α粒子を電気的に検出する計数管を共同製作,α粒子が2倍の電気素量をもつことを確定した。またガイガーは計数管内のα粒子のふるまいに思いつき,不確実だったα粒子の散乱現象を検証,09年α粒子が金箔によって大角度に散乱されることを発見,次いで翌年さまざまな物質についてα粒子の最確散乱角を決定した。ガイガーの行ったこれら一連の実験は,ラザフォードが原子模型を提唱(1911)する際の大きな力となったものである。11年α崩壊の崩壊定数とα粒子の飛程との間の関係を与えるガイガー=ヌッタルの法則を発見,翌年帰国した。13年β粒子(電子)検出用の尖端計数管を,28年には高感度のガイガー=ミュラー計数管を発明,また宇宙線,人工放射能,核分裂生成物などの研究に実験物理学者としての才を発揮した。
執筆者:兵藤 友博
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…気体の電離現象を利用した放射線検出器の一種で,GM計数管とも呼ばれる。1928年H.ガイガーとW.ミュラーが考案。いろいろの形状のものがあるが,通常,直径数cmの円筒状であり,管内には適当な気体(計数ガスと呼ばれる)がつめられている。…
※「ガイガー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...
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