しんみり(読み)シンミリ

デジタル大辞泉 「しんみり」の意味・読み・例文・類語

しんみり

[副](スル)
心静かに落ち着いているさま。しみじみ。「親子水入らずでしんみり(と)語り合う」
もの寂しく、湿っぽい気分になるさま。「別れのあいさつにしんみり(と)する」
[類語]しめやか静かひそやか静寂静粛静閑閑静閑散閑寂清閑しじま森閑深深しんしん森森しんしん沈沈ちんちんせき・じゃく寂然せきぜん・じゃくねん寂寂せきせき・じゃくじゃくげき闃然げきぜん粛然

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精選版 日本国語大辞典 「しんみり」の意味・読み・例文・類語

しんみり

  1. 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
  2. 心しずかに落ち着いているさまを表わす語。〔邇言便蒙抄(1682)〕
    1. [初出の実例]「意気な調子の騒唄(さはぎうた)、たえぬ世界に爰(ここ)はまた、閑幽(シンミリ)とした船宿の」(出典人情本・春色梅児誉美(1832‐33)初)
  3. 深く心にしみ入るさまや、やりとりの情のこまやかなさまなどを表わす語。
    1. [初出の実例]「雨の降る夜にしんみりと、濡れたる傘のさし合ひも」(出典:歌舞伎・神有月色世話事(縁結び)(1862))
    2. 「低声(こごゑ)ながらしんみりとした調子で云った」(出典:はやり唄(1902)〈小杉天外〉八)
  4. 心がしずんで、物さびしくしめやかなさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「僕はしんみりと墓前に祈念した」(出典:思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉一)

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